2018年5月17日(金)
こんにちは、東洋医学ライフを提案する橋本市の隠れ家鍼灸院こと蓬庵の和田です。
鍼灸院で妊婦さからの相談で多いことは、つわり、逆子、腰痛かと思います。今日はその中でも逆子のことを書いてみます。
東洋医学で考える逆子
逆子の改善で大事なことは、「なぜ逆子になってしまったのか?」というところにあります。その原因を改善することで、おのずと胎児が戻りやすい子宮の環境を整えていくことにあります。
生活習慣や生活環境に原因があるのか、それともお母さんの体質に原因があるのかによっても対応は変わってきます。
イライラとしていて「気」が停滞したり逆上していてもダメ、お腹や足が冷えていてもダメ、体質的に「気」や「血」が不足していてもダメ、など原因は多岐にわたります。
それを判別して、改善しやすい傾向にもっていきます。他の症状と同じで、逆子だから特別にコレ!ということはありません。
逆子の治療と有名なツボ
それでも「逆子ならこのツボ!」というようなよく使われるツボがあります。とても有名なのが「至陰(しいん)」という足の小指にあるツボです。近年では産科のドクターも知っている方が多いと思います。
このツボは妊娠に深く関わる「腎」と表裏の関係にある「膀胱」の経絡であるということが説明されていますが、個人的には体幹を大きく調節することで改善につながるのではないかと思っています。
またこのツボを治療で使うときは、そのツボに左右差や押すと圧痛がでていることが多く、その左右差を整えることが大切になってきます。よって、ツボに十分な反応がなければたとえ有名なツボであっても有効な効果はえにくいです。
逆子改善のキーポイント
他のツボにも、その理由に応じた反応がでているのでそれにあわせて治療します。
あくまで一例ですが、
気が不足していれば→足三里に虚の反応
血が不足していれば→三陰交に虚の反応
冷えていれば→太ケイに冷えの反応
といった具合です。
もちろん実のパターンもあるのですが、実のパターンは不用意に施術することで早産や流産のリスクがあるのでここではツボ紹介はさけておきます。
私は師匠からの教えで基本的に妊婦さんには強いシャ法という攻撃的なアプローチや、肝の臓や子宮に関する施術はさけています。
近年ではその考えは根拠にとぼしく大丈夫と言っている先生もいますが、そういう理論で治療を組み立てているのでやりません。
エネルギー的な話になってしまいますが、少しでも恐怖心や不安をもって施術をおこなうと、それは現実のものとなってしまうこともありますから。
なので、経験しないとうまくならないですが、経験が無く不安な場合は妊婦さんの治療は避けるのもひとつだと思います。
実際に妊婦さんの施術はとても神経をつかいます。
問診がない治療院なら逆子の施術を断った方がいい?
不問診といって問診をしなくても施術ができる達人もいますが、それはごく一部の先生です。のべてきたように逆子でも原因は多岐にわたるので問診はかかせません。
受付をして、いきなりベッドに案内されて治療を開始するような先生はさけた方がよいかもしれません。これは逆子に限った話ではありませんが。
逆子の改善で大事なこと
蓬庵がお伝えしている逆子を改善するために大事だと思うことです。ときおり逆子であることでノイローゼのようになっている妊婦さんもおられます。
逆子の中には、へその緒が通常より短かったり子宮や骨盤の状態などの理由によりやむおえなく逆子となっている場合があります。それは積極的に治療しても改善が難しいです。
ですので、まず逆子が悪いことではないということを知ってください。そして帝王切開は逆子の状態でも安全に出産をするための手段であり、大事なのは元気に赤ちゃんが産まれてきてくれることです。
逆子の治療はなるべく早く開始する。
ネットで調べたりなど、考えすぎて心配や不安にならない。
イライラせず、心穏やかにすごす。
夜更かししないで早く寝ること。
体を冷やさない意識をする。
逆子体操は適度にしんどくない範囲でする。
ツボ押しやお灸は勝手にしない。
自分を責めない。
大事なのは元気に生まれてきてくれることです。
逆子にもなんらかの意味やメッセージがあります。
大事なことの各説明については以下のページにまとめています。
詳しくは以下の逆子ページをご覧ください。