時間と症状、子午流注(しごるちゅう)(64)

2018年1月19日(金)

こんにちは、東洋医学ライフを提案する橋本市の隠れ家鍼灸院こと蓬庵の和田です。

夕方にきた小学生、今日は調子が悪くて学校を早退してきたそうです。病院にいってもなんともないと言われそうなはっきりしない状態のため鍼にこられました。そういう症状にも東洋医学は強いです。

朝に腹痛があり目が覚め吐き気もあった。トイレに行って落ち着いたので学校に行ったけど、なんだかしんどいから保健室で寝ていた。

それでも回復しなかったのでお昼で早退してきたそうです。他の症状に外にいるととにかく普段以上に寒く、風にあたることがとても不快、頭痛、便がフワフワで形にならない、などがありました。

体温計では平熱のものの脈をみると数(さく)、数とは脈が早く体に熱が体の中にはある所見のため、これから熱があがってくる可能性が考えられます。

連日のプールでの疲れもあり、いわゆる風邪症状と思われます。風寒の治療方針としては発熱をうながし早く熱をあげてしまいます。

さて、ここで初学の頃によく師匠に注意されたことを紹介してみます。文章では「朝」と書きましたが、その時間が何時頃かということが大きく治療に関わってくることがあります。

それぞれの時間により深く関係する臓腑が変わってきます。この関係を子午流注(しごるちゅう)といったりします。この小学生の場合は朝の6時頃と言われていたので臓腑では大腸が深く関係する時間帯です。

臓腑では「肺」と「大腸」は表裏の関係がありセットで考えられることも多く、「肺」は「陰」、「大腸」は「陽」とされています。また対をなす関係では、反対側にあるのは疲労に関する「腎」です。

子午流注

子 23:00–01:00 胆
丑 01:00–03:00 肝
寅 03:00–05:00 肺
卯 05:00–07:00 大腸
辰 07:00–09:00 胃
巳 09:00–11:00 脾
午 11:00–13:00 心
未 13:00–15:00 小腸
申 15:00–17:00 膀胱
酉 17:00–19:00 腎
戌 19:00–21:00 心包
亥 21:00–23:00 三焦

このように臓腑と時間というのは密接に関わっています。

他にも深夜1〜3時は「肝」です。赤ちゃんの夜泣きが多くなるのはこの時間帯が多いですし、この時間に頭痛や胃痛が強くなるなどはストレスやイライラの関わりが考えられます。

ぜひ、症状が悪化する時間というのも意識してみてください。

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