「春分」|春の邪気は「風」、春にでやすい症状

さむね サムネ コラム 鍼

春の邪気である「風」と、春にでやすい症状ついて書いていきます。

2016年3月16日(2019年3月23日に再編集)

こんにちは、東洋医学ライフを提案する橋本市の隠れ家鍼灸院こと蓬庵の和田です。今回は春の過ごし方について書いていきます。

目次

春分と春の邪気

二十四節気「春分」

「春が来た!」と思うほどのあたたかい日もあれば、凍えるように寒い日があったりと3月の天気は気まぐれです。

これから暖かい日と寒い日を繰り返しながら、徐々に気温が安定していきます。

それでも日差しはあたたかく春のパワーを感じます。そのため夜と昼との気温差が大きくなってきました。昼は暖かくても日が暮れると寒くなることがあります。

夜に帰る場合は羽織るものを用意しておくなど、薄着をしてカゼをひかないように注意してください。

3月21日に二十四節気のひとつである「春分」をむかえました。二十四節気とは太陽の運行を基準にして1年を24等分し、約15日ごとに分けた季節のことで、中国の華北地域の気候が元になっています。

春分は昼と夜との時間が同じといわれていますが、実際には少し昼のほうが長いようです。

東洋医学では「陰」と「陽」とのバランスがもっともとれている中庸(ちゅうよう)の期間ともいえます。これから「陽」の気が増えてくるとともに暖かくなってきます。

陰陽  季節 年間の「陰」と「陽」の変化

春の邪気「風」

東洋医学では自然界の特徴を大きく風・寒・暑・湿・燥・火の6つにわけており、
これを「六気(ろっき)」といいます。

春は「風(ふう)」がよく働きます。

春は花や草木が芽吹くように、物事が動き出す「変化」「変動」の時季です。身体においても色んな変動が起こりやすい時季です。

気候の大きな変化や異常気象のときや、また疲れているときや体調が悪いときには
六気は、風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪(熱邪)という邪気となって人体に影響を与えます。

この6つの外邪をまとめて「六淫」ともいいます。

春の「風(ふう)」は上昇する性質があるため、めまい、頭痛、耳鳴り、寝違い、花粉症、鼻炎、目の痒みや充血といった上半身の症状が出やすくなります。

春と症状がでやすい場所(ルート)

足の少陽胆経

また春には患者様にお見せする機会が多い足の少陽胆経という経絡(気が流れるルート)があります。

頭・首・脇・腰・足の外側の痛みやひきつり、目の奥の重さや痛み、これは胆経のトラブルによりおこる症状です。

春は「風」だけでなく「肝」の季節、「肝」と表裏関係があるのが「胆」、そのためそれらの症状も春によくみられます。

私は胆経の治療で足の小指の近くにある臨泣穴というツボをよく使いますが、「泣」と入っているように少し刺してからビーンと響くので痛いと感じることも多いところです。

写真の本は所蔵していますので、見たい方は声をかけてください。江戸時代に出版された本で、徳川家綱が将軍だった頃です(^-^)

新刊十四経絡発揮 新刊十四経絡発揮

新刊十四経絡発揮
出版社:山本長兵衛
出版年:1665

これらの春の症状もお気軽にご相談ください(^^)

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