眼瞼下垂(がんけんかすい)になる東洋医学的な原因

こんにちは(^_^)
鍼灸院蓬庵(よもぎあん)の和田です。

今日は眼瞼下垂(がんけんかすい)について書いてみます。

上眼瞼とはまぶたのことで、まぶたが下垂するためにまぶたをもちあげることが困難、もしくは目を開くことができなくなる状態ををいいます。

中国医学では上胞下垂と呼びます。

《諸病源候論》稱為「睢目」、亦名「侵風」
《普濟方》稱為「眼瞼垂緩」
《目經大成》稱為「瞼廢」。此外尚有「睥倦」「胞垂」

大きくいくつかのタイプに分類できます。

醫砭 ( 症狀鑑別 » 上胞下垂)を参照。

眼瞼下垂のタイプ1「風邪束表」

急におこる眼瞼下垂で、顔に風をあたるなどすると発症し、目の痒みや充血、悪寒、鼻炎、頭痛など風邪症状を伴うことがある。風邪と聞くと鼻炎や発熱をイメージしますが、筋肉や皮膚のレベルにも風邪は影響しており、皮膚の違和感や寝違えのような症状をおこすことがあります。

風邪のひきはじめに肩がこわばるのはそのためです。症状が強くでれば顔面神経麻痺となります。冬場にバイクなどで冷たい風にあたると発症することがあります。

眼瞼下垂のタイプ2「気滞血オ」

長期にわたるストレスや、強い精神的な刺激により「気」や「血」の流れが悪くなることにより、眼瞼が正常に機能できなくなります。

また、ケガや手術によって「気」の「血」の流れが停滞したり、遮断されてもおこります。同じ場所がチクチクする痛み、突っ張るような痛み、イライラして怒りやすいなどの症状がみられます。

眼瞼下垂のタイプ3「脾虚湿困」

お酒・脂もの・甘いものなどの過食や偏食、過労、ひどく思い悩む、などにより消化を担当している「脾」の機能が悪くなることにより、まぶたを動かす筋肉を栄養できなくなりおこる。発症はゆっくりで、まぶたが次第にまぶたが下垂してきて、時間とともに強く感じるようになる。早朝や午前中はさほど気にならないが、午後や夕方になると症状がハッキリとでてくる。

痰(たん)、むくみ、息切れ、疲労感、無力感、元気がない、懶言、食欲不振、食後にお腹がはる、下痢や泥状便などの随伴症状を伴うことがある。

眼瞼下垂のタイム4「肝腎両虚」

目の使いすぎ、大量の出血(ケガや手術)、過労、出産や多産、房事過多などによっておこる。発症はゆっくりで、まぶたが次第に下垂し、時間とともに強く下垂する。

目のかすみ、唇や爪が白っぽい、不眠、夢をよくみる、足腰に力が入らないなどの随伴症状を伴うことがある。東洋医学では、体質や経過など様々なことを考慮して治療をしていきます。

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