円形脱毛症の小学生|東洋医学的な解釈|産後の白髪と薄毛

こんにちは(^_^)

東洋医学ライフを提案する蓬庵(よもぎあん)の和田です。

「小学生の女の子の円形脱毛症の症例」

いつも緊張の緩和と健康維持のために小児はり治療にきている小学生の女の子が円形の脱毛が頭頂部にできてしまったということで来院されました。気がついたら抜けてしまっていたそうです。

症状としては円形脱毛症です。円形脱毛症の大きさは小豆大から頭頂部全域に 及ぶ場合もあり様々で、一ヶ所(単発性)に止まらず複数ヶ所(多発性)に脱毛部が現れる場合もあります。この女の子の場合は頭頂部の一ヵ所に1円玉大ほど髪が抜けてしまっています。

※ちなみに赤ちゃんや子供には、さすったりなでて使う子供用の刺さないハリを使いますので、怖かったり痛いものではありません。大人の場合は刺すハリも使用します。

「東洋医学からみた原因を古典より」

一般的には血流の問題やストレスなどが言われますが、決してそれだけではありません。脱毛症は、東洋医学では「脱髪(ダッパツ)」、「髪堕(ハツダ)」、「赤禿(セキトク)」などと言われます。文献や時代により少し言い方が違います。

髪は東洋医学では腎の臓との関わりがとても強いと考えられています。そのため腎の臓の気が弱ると髪がぬけ落ち、円形脱毛症、脱毛症となります。

『黄帝内経 素問(こうていだいけい そもん)』
・腎之合骨也。其栄髪也。
・腎の臓の合は骨なり。その栄は髪なり。

また髪は「血」とも深くかかわるので、手術や出産で多く出血したり、慢性病や過度の疲労で消耗するとより細くなったりパサパサして潤いが無くなって来ます。

『本草綱目(ほんぞうこうもく)』
・髪乃血余。
・髪は血の余という。

そして子供や比較的に若い人に多いのが、ストレスで肝の臓の気が上逆して体の中で火が発生して上へと突き上げることにより脱毛が起こります。

この女の子の場合は習っているピアノの発表会などで緊張が強い状態があったようです。そしてまだ学校でも音楽会の発表があり緊張状態は続いています。

場所は頭頂部(肝の場所)、太衝穴(たいしょうけつ)というストレスや緊張に関係する肝の臓のツボにも反応が強く、もともと緊張の強い子なのでストレスも大きく関わってそうですが、

目の下にはクマができ、やや腎の臓のツボも弱っています。疲労と緊張が重なったのが原因でしょうね。

夏にも喉のリンパが腫れて治療にきていて、腎の臓をサポートする治療をしていました。風邪やリンパが腫れたときに病院の治療よりも早く治ったので、それからは何かあると頼りにして頂いています。

円形脱毛症はクラスメイトからかわれてイジメのきっかけになったりしますし、女の子ですので早く治してあげたいです。治療は気持ちの良い小児はりで全身の緊張を緩和すること、またあたたかい棒灸(ぼうきゅう)で腎の臓を充電するような補う施術をしていきます。

「その他の抜け毛や薄毛の原因」

年齢とともにも腎の気が弱くなってくるため抜け毛が多くなってきますが、これは病気ではありません。日頃から体のメンテナンスして、腎の気が弱くならないように養生しておくことが大切です。

また、女性は出産をさかいに潤いがなくなりぱさぱさになるなど髪の質が悪くなり白髪も多くなったり、抜け毛が多くなり薄毛となることもあります。これは出産で「気」や「血」を損なうためです。これも治療で「気」や「血」をサポートしていくことで改善が期待できます。

『黄帝内経 素問』
女子・・五七陽明脈衰・・髮始墮・・
男子・・五八腎気衰、髪堕・・八八則歯髪去
女子は三十五歳になると陽明の脈は衰えて髪が抜け始める。
男子は四十歳になると腎気が衰えはじめ、
頭髪は抜け、六四歳になると歯と頭髪も抜け落ちる。

今日も円形脱毛症のブログを読んで頂きありがとうございます。

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