和田先生の日々雑感(78)「整形で症状固定といわれた首の痛みが改善」

2018年2月15日(木)

こんにちは、東洋医学ライフを提案する橋本市の隠れ家鍼灸院こと蓬庵の和田です。

今週の月曜日にこられた初診の患者様、予約のときに頚の痛みと聞いていたのですが詳しく問診をしていくと昨年の6月に交通事故にあってから痛みが治らないとのことでした。

整形に半年間の通院をしたものの十分な改善はなく、ドクターの判断で「症状固定」となりました。

症状固定とは?

症状固定とは、一定期間の治療を経てもなお残存する症状に対して、これ以上治療を続けても改善が見込めず、また大きな憎悪もないと判断される状態という医学的な意味、また保険での賠償期間の終わりを意味し、後遺障害等級認定の申請へとすすむことになります。

つまりこの患者様は頚の痛みはこれ以上の大きな改善が見込めないので、保険での治療を終了して後遺障害等級認定の申請をしましょうということです。

症状固定後の治療は可能ですが、それ以降は病院でも自分で治療費を支払う必要があります。そして今回は事故の保険について詳しくは書きませんが、半年以内での症状固定の場合はまず後遺障害等級の認定がされることがありません。

弁護士さんの話では最低でも8ヶ月以上の治療期間が必要とのこと、保険会社から本人やドクターへのプレッシャーがあり不快に感じて治療を終了してしまうことが多いですが、症状が残っている場合ははっきりと主張することが大切です。なので保険会社は半年を大きな目安として終了したいのです。

しかし、CTやMRIといった画像などで確認できない痛みの症状は、証明することがとても困難で後遺障害の認定には厳しいハードルがあります。

さて、患者様の症例に戻ります。多くの場合は整形で診断をしてもらい、治療は整骨院を併用して受けることも多いのですが、その病院ではリハビリスペースもあることもあってか整骨院との併用にドクターが難色をしめしたそうです。

「整骨院に行くなら書類は書けない。」と言われたとか、たしかにリラクゼーション・エステ・ダイエットといった治療ではない施術をする整骨院もありますので、そういった怪しい治療院にいくのなら責任はとれないと言うこともあるのでしょう。

保険会社も「ドクターが整骨院が必要と判断したら、ドクターが整骨院に行って良いといったら」というようにドクターの許可をとらせようとします。本当は患者様自身が「どこどこ整骨院に行きます。」と主張すればよいのです。

そしてリハビリでは半年間も何をしていてくれたのかを聞くと、投薬(痛み止めや筋弛緩剤)、電気治療、ウォーターベッド、頚の牽引は気分が悪くなったので中止したそうです。むちうちの初期は牽引で気分が悪くなる方もいます。

時間の経過とともに自然になおるものもありますが、積極的に治療をしていかないとよくならないものあります。

症状は下方をむくのに頭をさげたとき(頚前屈)に頚の右後で痛み、また痛くて下を深くむけない。右側をむいた(右回旋)ときに頚の右後ろと肩に痛み、また痛くて可動域が正常の半分ほどしかいかない。

このような症状が治療前に確認することができました。初回の治療では少し痛みは残るものの可動域は問題のないレベルまで動くようになりました。

そして2回目の治療では可動域も問題なく痛みもでないレベルまで改善しました。治療後の評価としては正常です。

半年も通っていてもよくならなかった頚の痛みが2回でほぼ消失しました。ただ、事故の場合は雨の日になると症状が悪化するなど予後が長期的に悪いことも多く、このよい状態がどれだけキープできるのかということが今後は大事になってきます。

次回は1週間後ですので、症状の戻りがなくキープできていたら嬉しいです。ただ患者様としては「車を運転するときにバックをするときに後ろが見えた。」と喜ばれていました。今まで頚が痛くて後ろに振り向くことができていませんでしたからね。

治療は生活や体質についても広く問診をとり、症状の改善を妨げていたと思われる緊張しやすい体質に対するアプローチ、また関係する経絡(ルート)の疏通、そして筋膜レベルでの関連部位の緊張の緩和が主な治療です。

腰痛の既往ももっていたので、メインの症状は頚ですが腰も意識して治療しており腰痛の状態もよくなっています。

臓腑では肝臓、経絡では胆経、筋膜のつながりでよい変化があった広背筋などを意識して治療しました。

症状固定

赤は痛み、青は治療ポイント

事故の保険で病院や整骨院での治療は終わっているけれど、もう少しよくなりたいと望んで鍼灸にこられる方も少なからずいます。

症状固定と言われた症状もあきらめないで相談してください。